三年

お墓参りに行ってきました。亡くなって三年、僕は彼女が命を絶った当時と同じ年になりました。三年の月日が経って、ようやく行けました。ご家族の方がいらっしゃって、挨拶をしました。綺麗なお墓でした。お線香を立てて、手を合わせて、花を添えてきました。今まで受け入れたくないと思っていた現実を受け入れて、少しだけ悲しかった。
僕の携帯には彼女のアドレスがまだあって、デジカメのメモリの中には姿もあって、だけどそれがあるのは知ってるんだけど、見れなくて目を背けていたんだけど、今日久しぶりに見てみたらやっぱり綺麗な人で、でもそれがもう三年も前の姿なんだって思うとやっぱりどこか寂しかった。お墓参りした後、当時一緒にバイトしてた奴らとご飯食べたんだけど皆変わってた。会うのは二年振り位なんだけど皆このご時世に立派な社会人や院生になっていて、僕だけ当時と何も変わっていないような気がして恥ずかしかった。俺この後またバイトあるからさって先に帰ったんだけど、店を出る僕の背中は身窄らしかっただろうな。でもいいんだ、それが今の僕だ。
亡くなる前日にかかってきた電話の内容をまだ覚えてる。僕はきっと本当に彼女の事が好きだったんだ、片想いだったけど。